〜 カキを食らう!編 〜



話はさかのぼり、出発前の職場。

俺様  : 仙台って、なにがあんだ?
ヨシキ : 仙台じゃないけど松島があるよ。
俺様  : あぁ、なんか行くって言ってた。
ヨシキ : あと二つ言える?
俺様  : はぁ?
ヨシキ : 日本三景でしょ!松島は。
俺様  : あぁ、なんだ。えっとぉ、江ノ島と三景園?
ヨシキ : これだから神奈川県民は・・・。


話を元に戻して、二日目の朝。
妙に妻と子供たちがはしゃいでいる。
うるせぇなぁ〜って渋々目を開けると・・・雪降ってますから。

どへぇ〜!今日の予定は全てキャンセルか?傘なんか持ってきてねぇぞ!・・・って妻が言ってた。

どうやらこれから天候は回復に向かうらしい。
慌ててもしようがないんで、とりあえず朝飯じゃぁ〜!

妻と子供たちは、昨日の夜にコンビニで買ってきたオムスビとか食べてる。
そんな中、オイラは駅の弁当屋で購入してきた「はらこめし」じゃぁ〜!!

仙台では牛タン弁当と人気を二分するという、焼きサケとイクラが乗った炊き込みご飯の弁当じゃぁ〜!
おぉ〜、旨いじゃん。冷えてても旨いあたりが駅弁だよね。
かの伊達政宗も好んで食べたという(←適当)はらこめし、恐るべしだ。

しっかりと朝食も取ったんで、松島に向かってレッツゴー!
雪はすっかりやんでいたが、次女はすっころんで服を汚し、妻の逆鱗に触れていた。
朝っぱらから、いやぁ〜な気分だ。ちょっと汚れたくらいでねぇ。

仙台駅から仙石(せんせき)線に乗るんだが、相変わらず妻の後ろをゾロゾロと歩く。

添乗員(妻)          :あたしだって始めてなんだから、ちょっとは協力しろ!
観光客(俺様&子供たち) :はぁ〜い!(カラ返事)

どうやら松島まで行く電車は、ちょっと待つらしい。
しかも、今日は松島では「かき祭り」ってのが行なわれているらしく、ホームはいかにも観光客って人で溢れている。

 

結構な満員電車に揺られて、松島海岸に到着。
あれまぁ、ちっさい田舎の駅だよ。

そこから、カキ祭り会場を縦断して観光船へ。
webで乗船予約を入れてあって、出航時間が間近だってんで、家族で小走り。

あ、あっちで焼きカキを無料で配ってるぅ〜・・・とか、こっちは足湯がぁ〜・・・とかはブッチ。
ちょっとトイレという俺様の声も観光客達にかき消され、勝手に行くんじゃねぇと妻に怒られたり。

無事に観光船の乗船手続きも済み、妻はニコニコ。

妻     : web予約したら、カモメの餌って言ってかっぱエビせんくれた。
俺様    : 子供が居るからかねぇ。
妻     : しかも賞味期限が切れてるワケじゃないよ。
子供たち : ちょうだい!ちょうだい!ちょうだい!

ファインディング・ニモのカモメか?おまえらは。

沖はちょっと波があるようだけど、出航には問題なし。
小島群の間を縫うように船は進む。
観光案内のテープが流れるが・・・景色は海と小島がひたすら続く・・・。

やっぱ景観を楽しむためには、一歩引いた位置からじゃないとねぇ。
ほら、富士山だって遠くから見るのが良いのであって、登ってたら、ただの岩山だし。
いや、登った事ないけど。

まぁなんとなくキレイな景色だってことは解ったんで、甲板に出てカモメに餌でもやりますか。
長女はビビリながら餌やり。
次女は自分へ餌やり・・・って、お前が食うな。

 

ぐるりと周回して終了。
どうやら福浦島ってのに渡る橋も有名らしいんだけど、通行料がかかるとかかからないとか。
いずれにしてもちょっと遠い感があるので、観光桟橋から程近い五大堂ってところへ散策に。
足元が抜けてる橋を渡り、小島に上陸。
感動もへったくれもなかったって感じでUターン。

 

今度こそ、かき祭りに参加じゃぁ!

松島かき祭りつーのは、毎年2月の第一土日に行われている冬の風物詩・・・らしい。
たまたま今回の旅行にぶつかっただけで、決してこれを目的に行ったワケではない。
祭りと言っても、半裸のネーちゃんが身体中にカラフルな羽を付けて踊るワケでもなく、ふんどし一丁の男達が丸太に跨り崖を下るワケでもない。
ただひたすら、カキを食う。
そんな祭りだ。しかも、気が狂うような人出があるワケでもない。

格安でカキを袋売りしていて、その場で焼いて食べる事もできるらしい。
いろいろな出店もある。

だが、俺様の狙いは、ずばり!無料配付だ!
行列なんてバッチ来いだ!TDLで培われたこの身体をなめるなよ!
あい、こら、妻、何処へ行く?!

妻     : ディズニーランドは並べるけど、カキじゃ並べない。
子供たち : パパ、代わりに並んでおいてぇ。

 

ど〜いうこっちゃ!
ディズニーランドの10分の1にも満たない時間だぞ?!
まぁ仕方ない、カキのためだ、一人寂しく並んでやる。

焼きカキ、うめぇ〜!!
広島産のものより、小ぶりできゅっと締まった感じ。あくまで主観。

次はカキ鍋だぁ!
こっちは陸上自衛隊が炊き出しやってる。

 

うめぇ〜!
味噌味の白菜鍋に、あとからボイルカキを乗せただけ感があるけど、寒い時期には最高だよなあ〜。

 

当然、金出して何かを食う気は無い。
いや、本当に祭りを楽しむんだったら、カキ買ってその場で焼くんだろうけど、ちょっと遊びに来た一見さん的にはねぇ。

ついでに自衛隊グッズの店で、陸自のキャップを買っちゃった。
いやぁ自衛隊の斑点型迷彩はかっこ良いね。街中ではほとんど見かけないし。
本当は軍パンが欲しかったんだけど、さすがに売ってなかった。

なんちゃってカーゴパンツじゃないよ。
ちょっとやそっとじゃ切れない、軍用パンツが欲しいのよ。
あ、話が脱線しちゃった。

ぐるりと一周して、次は「マリンピア松島水族館」。

事前リサーチでは、随分とこじんまりして、かつぼろっちぃってイメージだったんだけど・・・。
うん、こじんまりしていて、チョイぼろっちい(笑
典型的な水族館で、近年のショウモデル化はされていない感じだけど、餌付けシーンを見せてくれたり、押さえるとこは押さえてるぞって。
アシカショウも、目新しさは無いけど、楽しかった。
ペンギンへの餌付けにも参加させてもらった。俺様の地元じゃ人が多すぎて、出来そうも無いサービスだよ。

 

さて、そろそろ帰ろうかねぇ・・・って、長女の体調が悪くなってきた?
なんか元気が無いし、頭が痛いって言い出すし。
先日まで次女がインフルエンザだったもんだから、妻はすげぇ心配してる。

とはいえまともに昼飯を食ってないんで、最後の叩き売りをしているかき祭りの出店に戻って、カキ飯を購入。
祭り中は1個500円だったのに、この時間じゃ2個で500円。

その他、カキも1袋1,000円だったのが、2袋で1,000円で叩き売られてたり・・・。
お土産確保は祭りの終了間際がお徳だなと。

とにかく帰りの電車もあるんで、ホームで食うべって駅へ向かう。
長女、ガンバレ!!

なにやら改札口は人が多い。
祭りも終わりの時間なので、帰宅の人の群れなんかな。
あれまぁ、階段まで人で溢れてるよ。小さい駅だからなぁ。

駅のアナウンス : 現在強風のため、運転を見合わせています。

あ、カキ飯のカキを落としちゃったよ・・・これじゃただの炊き込みご飯だよって、なにぃ〜!運転見合わせだぁ?!

いかにも観光客なおばちゃんは、ツレのおじちゃんの手を引き「帰りの電車に間に合わない」と、無理矢理ホームへ駆け上って行く。
俺らは風を凌ぐため、階段に陣取りカキ飯をほおばる。

俺様 : ねぇ、うちらは新幹線に間に合わなかったらどうなるの?
妻  : 新しく切符を買うしかないね。格安ツアーだから。
俺様 : しようがないね。
妻  : 1万円位かな、ひとり。
俺様 : ・・・たのむ、動いてくれ。

いずれにしてもなるようにしかならないので、家族でぼへぇ〜と待つことしばし。
どうやら運転は再開されたようだ。
ホームに上がると、前のほうは空いてますよって駅員に誘導され、無事に乗車。
来るときよりもいろんな駅に止まるけど、なんとか仙台まで行けそうだ。
超満員の中、体調の悪い長女は途中からなんとか座る事も出来た。
次女は疲れきって、寝ちゃって俺様抱っこ。
それでも仙台駅まで戻れれば、後は新幹線次第。なんとなく安心。

仙台駅に着くと、あっちの線もこっちの線もダイヤが乱れまくっている様子。
駅員が慌しく案内をしている。

具合の悪い長女を構内の待合室に座らせ、俺らは改札を出て荷物を取りにホテルへ。
ついでにお土産と夕食の駅弁を物色・・・長女が一人、待合室でぐったりしているのにねぇ。

気持ち的には急ぎながら、実際は結構時間を掛けて買い物を済ませ、長女のもとへ。
途中で小児用バファリンを購入してきたので、とりあえず飲ませる。

何気に新幹線の出発時刻も近づいてきたので、新幹線のホームへと移動。
どうやら長女の具合も、若干改善したようだ。恐るべしバファリン。

うぅ〜ん、新幹線もちょっと遅れてるみたいだが、無事に乗車できた。

車内アナウンス : 現在強風のため、運転を見合わせています。

またかよ・・・。
まぁ、電車には乗れたんで、後は動くのを待ちましょう。

車内アナウンス : 30分後に運転再開の判断を行ないます。

まぁ、待つしか無いよね。

車内アナウンス : 運転再開後、当電車への連結車両の到着を待っての判断となります。


・・・まぁ、待つしか無いよね。

車内アナウンス : 先行車両の発車を待っての判断となります。

・・・どんだけ待つんでしょうか。

結局、45分遅れで仙台駅を出発。
OK、OK、動けばOK。

車内アナウンス : 待ち合わせ車両の接続が云々かんぬんで、しばらく云々かんぬん。

東京には、いつ頃到着するんでしょうか。

なんだかんだで、結局東京へは2時間遅れで到着。
長女も元気を取り戻し(単純にクスリのおかげだけど)、ちゃっちゃか歩いてくれた。
次女も元気元気。

東京駅から東海道線に乗るんだけど、遅れたおかげもあり、待つことなく座ってこれた。
横浜駅でさらに乗り換えも、2人づつ離れた席にはなったが、待つことなく座ってこれた。

さすがに次女はグッタリ爆睡モード。
長女の「ずるい!」攻撃もガマンしてねの一言でやり過ごし、抱っこで帰還。
ぷひぃ〜疲れたよぉ。

これで仙台旅行はおしまい。ちゃんちゃん。



・・・さて、後日談。
やっぱり長女はインフルエンザだった。
翌日には熱が出て、医者にいったら陽性反応。
次女が治ったら今度は長女。妻の機嫌は悪くなるばかり。

・・・さらに後日談。
長女が全快した翌週、今度は俺様が風邪でダウン。
症状から(熱があまり高くなかった)インフルの検査をしてもらえなかったが、4日間は完全に寝込んだ。
妻は絶対にインフルエンザだと言い張ってたけど。
風呂に入れないもんだから、機嫌の悪い妻は「臭い」を連発し、頭からリセッシュをかけられた。
寒い、冷たい、助けて欲しい!

そんな俺様の叫びは、彼女には聞こえないらしい・・・。


HOMEMENU